中世のミソジニー社会で戦ったジャンヌ・ダルクは、19歳で火刑に処されました。しかし、その死後も600年にわたり、多くの人びとの記憶のなかで生き続けています。絵画をはじめ、演劇や映画の題材としても人気です。「異性装」の少女は、どのよう ...
雪深き越後・塩沢の風俗や奇談を記し、江戸期のベストセラーとなった随筆「北越雪譜」は40年の時を要して世に出た。木内昇さんの新刊「雪夢往来(せつむおうらい)」(新潮社)は、そんな名著の数奇な運命をたどった歴史小説。江戸の人気戯作(げさ ...
作家の半藤一利さんのベストセラー『昭和史』シリーズの「戦前篇」「戦後篇」の2冊が新版となりました。授業形式の語り下ろしで「わかりやすい通史」として絶賛された本書ですが、著者はどのような思いのもと、戦争と復興の歴史を語り続けたのでしょうか。そして令和に ...
歴史時代小説で知られる作家の砂原浩太朗さんが、初めての現代小説となる「冬と瓦礫(がれき)」(集英社)を発表した。東京で暮らす主人公が故郷で起きた阪神・淡路大震災を目の当たりにして苦悩するさまを、みずからの体験をもとに書いた長編。震災 ...
阪神・淡路大震災を経験し、神戸で書き続ける高嶋哲夫さん。長編小説「チェーン・ディザスターズ」(集英社)は、巨大地震に大型台風、富士山噴火と、災害の連鎖に見舞われる世界をリアルに描写する。登場人物たちの奮闘ぶりから高嶋さんの強い思いが伝 ...